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レース結果ご報告

2025 KYOJO CUP 第2戦 レース結果のご報告

【KYOJO CUP 第2戦 参戦報告|富士山静岡レーシング】

2025年7月19日(土)〜20日(日)にかけて、富士スピードウェイで開催された「KYOJO CUP 第2戦」に、富士山静岡レーシングはドライバー・細川由衣花選手とともに参戦してまいりました。

KYOJO CUPは、女性ドライバーのみで競われるレースシリーズで、「スプリントレース」と「決勝レース」の2本が行われるのが特徴です。
そのスタート位置を決めるために、レース初日の午前には「公式予選」と呼ばれるタイム計測が行われ、ここで記録したタイムが午後のスプリントレースの並び順に反映されます。
そしてスプリントレースの順位によって、翌日行われる決勝レースのスタート位置が決定します。
つまり、土曜午前の予選 → 午後のスプリント → 日曜の決勝と、3本の走行を通じて1つの戦いが進んでいく構成になっています。

【レース結果まとめ】
▶︎公式予選(7月19日 午前)
・形式:20分間のタイムトライアルで1周のベストタイムを競う
・結果:15位
→ フラットスポットによるタイヤ交換で規定ペナルティーにより最後尾グリッドからスタート

▶︎スプリントレース(7月19日 午後)
・形式:10周のレースで着順を競う
・スタート順位:20位
・結果:16位完走
→ 粘りの走りで4台抜き!決勝は16番グリッドからスタート

▶︎決勝レース(5月11日)
・形式:12周のレースで着順を競う
・スタート順位:16位
・結果:14位完走
→ スピン多発の混戦を冷静に走り切り14位完走!



【公式予選】

7月19日(土)の午前、KYOJO CUP第2戦の公式予選が富士スピードウェイで行われました。
この予選で記録したタイムによって、午後に行われるスプリントレースのスタート位置が決まります。
つまり、午後の本番に向けて“どの位置からスタートできるか”を決める大切な戦いです。

この日の富士スピードウェイは朝から快晴。
路面は乾いており、第1大会とは異なるドライコンディションでの予選となりました(第1大会は雨の影響で、雨専用のレインタイヤを使用しての予選でした)。

予選では、ドライバーたちは1周のタイムを競い合います。
できるだけ速く、誰にも邪魔されずに1周を走りきることが大切で、特に20台ものマシンが一斉にタイムを狙うKYOJO CUPでは「どこでアタックするか」という位置取りの判断がとても重要になります。

富士山静岡レーシングの細川由衣花選手も、数周にわたってアタックを試みながら、自分のベストタイミングをうかがいました。
そして、他の車との間隔を調整するために、一度ピットに戻る判断を下します。
このピットインは、タイヤ交換や整備のためではなく、前の車と距離をとり、より良い状態で再チャレンジするための“作戦”でした。
冷静な判断で再びコースへ戻った細川選手は、その後の走行でタイムを縮め、全10周を走行して15番手のタイムを記録。第1大会と同じ順位ではありましたが、今回はトップとのタイム差が1.9秒。
開幕戦の3.6秒差から大きく縮めたことで、成長を感じさせる予選となりました。
ただし、予選後半のアタック中にスピンしてしまい、その際にタイヤに「フラットスポット(※)」と呼ばれるダメージが発生。
これにより午後のレースを安全に走るためにはタイヤ交換が必要となり、規定によりペナルティが科されることとなりました。

KYOJO CUPでは、予選と決勝を同じタイヤで走るルールとなっているため、タイヤを交換した細川選手は午後のスプリントレースを最後尾の20番手からスタートすることが決定しました。

結果としては悔しいペナルティとなりましたが、内容としては前回から大きく前進した予選。
確実に力をつけてきた細川選手の、午後の巻き返しに期待が高まります。

※フラットスポット:タイヤがスピンなどで一部だけ大きく擦れてしまい、平らに削れてしまう現象。振動が出たり、走行に支障が出ることがあります。

【スプリントレース】

7月19日(土)の午後、KYOJO CUP第2戦のスプリントレースが富士スピードウェイで開催されました。
このレースは全10周で行われ、その順位が翌日に行われる決勝レースのスタート位置に影響する、大切な一戦です。

富士山静岡レーシングの細川由衣花選手は、予選の結果では15番目からスタートする予定でしたが、予選中のスピンによってタイヤを傷めてしまいました。
KYOJO CUPでは、予選から決勝までを同じタイヤ(1セット)で走るというルールがあるため、タイヤを交換したことでペナルティ(ルール違反による罰則)が課され、このスプリントレースでは最後尾の20番手からスタートすることとなりました。

不利な状況からのスタートとなりましたが、細川選手は気持ちを切らすことなく、序盤から積極的な追い上げを見せます。
1周目の最初のカーブ(第1コーナー)で1台を抜き、続くヘアピンカーブ(大きく曲がるカーブ)でもう1台を追い抜きます。
さらに、2周目に入る直線でもう1台をかわし、早くも17位まで順位を上げました。

その後は、前方の16位グループを追いかける展開に。
やや距離が空いていましたが、細川選手はあきらめることなく集中した走りを続けます。

レース中盤には、トップ集団で順位を争っていた2台のマシンが接触し、そのうちの1台がダメージによりピット(整備エリア)に戻るアクシデントが発生。
これにより細川選手はさらにひとつ順位を上げ、16位に浮上します。

終盤になると、14位と15位の選手たちの激しい争いが続き、その影響で細川選手との差も徐々に縮まっていきました。
最後の最後まで追いつこうと全力で走り続けましたが、あと一歩のところで前に出ることはできず、16位のままゴールとなりました。

今回のレースでは、予選中のトラブルによりタイヤを交換することになったため、他の選手よりも約50km多く使い込まれたタイヤでの走行となりました。
タイヤは長く使うほど地面をつかむ力(グリップ力)が落ちていくため、コンディションとしては厳しいものでしたが、細川選手は最後まで集中力を保ち、粘り強い走りでレースをまとめてくれました。

この内容は、決して簡単な条件ではなかった中での価値ある結果となり、翌日の決勝レースに向けて、確かな手応えをつかむ内容となりました。



【決勝レース】

7月20日(日)、富士スピードウェイで開催されたKYOJO CUP第2戦の決勝レースに、富士山静岡レーシングの細川由衣花選手が出走しました。
決勝は全12周で順位を競うレース。
細川選手は、前日のスプリントレースで16位となり、この決勝では16番手グリッドからのスタートとなりました。
この日も天候は安定しており、路面は乾いた「ドライコンディション」。
スタート直後、細川選手は落ち着いた動きで16番手のポジションをしっかりとキープし、1周目を順調に走り始めます。
しかし、その1周目の後半でドラマが起こります。

10コーナーで前を走る車両が突然スピン!
細川選手は一瞬の判断でこれをギリギリ避け、ポジションを守ります。
さらにその直後、14コーナーでも別の車が単独でスピン。
こちらも目の前での出来事でしたが、冷静な操作で接触を避け、ここで1つ順位を上げることに成功しました。

2周目に入ったところで、コース上の安全確保のためセーフティーカー(※)が導入され、全車がいったんスピードを落として走行します。

※セーフティーカーとは:レース中に事故やトラブルが起きた際、安全確保のために導入される車。先頭車両の前を一定のスピードで走行し、その後ろに全車が並んで走ることで、状況が落ち着くまでレースが一時的にコントロールされます。問題が解消されるとセーフティーカーはピットに戻り、レースが再開されます。

4周目にレースは再開。
細川選手はその後も集中力を切らすことなく、粘り強く周回を重ねていきます。

迎えた8周目、前方の車両がマシントラブルで突然スピードを落とす場面に遭遇。
細川選手はすかさず反応し、接触を避けながらこれをかわして13位に浮上しました。
しかしその影響で、自身のスピードも一瞬落ちたことで、すぐ後ろにいた車両に追いつかれてしまいます。
9周目の第1コーナーで1台に抜かれ、順位は14位に。
その後は大きな混乱もなく、細川選手は全12周を走り切り、14位でチェッカーフラッグを受けました。

スピンやトラブルが相次ぐ展開の中でも、細川選手は冷静な判断と安定した走りで、しっかりとレースをまとめてくれました。
第1戦のスプリントレースでは接触によりリタイアを喫しましたが、今大会ではそうしたアクシデントもなく、確実に完走できたことは、チームとしても大きな収穫です。

次戦では、さらに上の順位を目指してまいります。
引き続き、あたたかいご声援をよろしくお願いいたします!

【ドライバー細川由衣花選手のコメント】

応援してくださった皆様、今回も本当にありがとうございました。 予選ではスピンによるタイヤトラブルで悔しい結果となりましたが、そこからのスプリントレースと決勝レースでは、最後まで集中を切らさず、粘り強く戦うことができました。 前回よりも確実に前進できた実感があり、特に予選でのタイム差が縮まったことは大きな自信になりました。 まだまだ課題はありますが、一つずつ乗り越えて、もっと良い走りをお見せできるよう努力していきます。次戦も全力で挑みますので、引き続き応援よろしくお願いします!

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